100年の歴史

創業から100年受け継がれてきた志と技術

便利で快適な生活と文化を創造する、歴史ある企業として

長い歴史の中で培われてきた想いや志、技術があります。
およそ100年前から受け継がれてきた企業文化・組織風土の根底にあるものが集約されている「創業の精神」、
そして、ぶれない機軸や価値観として
使命・目標・方向性を定めた「経営理念」をはじめとするカンパニーポリシーを胸に、
これからも「紙にできないことはない。紙を超える紙を創る。」という想いのもと、
当社は最先端の機能材メーカーとして、
自分たちしかできないオンリーワンの製品で機能紙のマーケットで世界一を目指します。

紙(KAMI)にできないことはない。創業以来引き継がれてきた可能性を信じたベンチャースピリット

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大正5年~昭和34年

藍から和紙、そして特殊紙へ

阿波製紙は、大正5年(1916年)に一大地場産業であった藍商を中心とする徳島県の主要産業人が中心となり、県下最初の機械漉和紙メーカーとして設立されました。書道用半紙やチリ紙などの薄葉紙を生産すると共に、和紙の用途開発を進めてきました。

「紙は文化のバロメーター」というように当時は紙の使用量が飛躍的に増えてきており、大量生産できない手漉き紙を機械漉きにすることで、安価で安定した品質のものを提供することができたため、世の中で広く受け入れられていきました。

太平洋戦争後は、ライフスタイルが欧米化し、順調に推移していた和紙事業が衰退していくという環境変化がありました。

その中、化学メーカーからのセルロイド原紙の引合いがあり、「和紙でなく一般紙でもないニッチな特殊紙市場こそが、生きる道であり、成功の可能性がある」と考え、コットンリンターパルプ製造という新たな技術を導入して、セルロイド原紙をはじめ、特殊紙の開発・生産を開始しました。

その後、コットンリンターを使った特殊紙の用途展開を強め、試行錯誤を繰り返しながら、パーチメント原紙、ベークライト原紙などの特殊紙を開発し、和紙事業から特殊紙事業へと転換を図りました。

昭和35年~令和3年

高機能特殊紙を主力事業へ

阿波製紙は、和紙事業から特殊紙へと転換を図った後、和紙製造で長年培ってきた抄紙技術と製紙原料の多様な蓄積情報に加え、石油化学産業で新たに生み出された高機能な薬品や新素材を駆使し、従来の製紙技術ではできなかった「紙を越えた紙」を実現するために、リスクを恐れず、最先端の製紙技術によるものづくりに挑戦してきました。

その結果、家庭用品・建材・電気産業などの市場に向けて蚊取りマット用原紙、建材用不燃紙、蓄電池用セパレーター原紙などの特殊紙が生まれました。

さらに、最先端成長産業の高度な機能要求に応えるために、樹脂の含浸加工や熱プレス加工などの設備を先行投資し、高度な加工技術により、現在の主力製品であるエンジン用フィルター、分離膜支持体紙、クラッチ板用摩擦材原紙などの高機能特殊紙の開発へと発展しました。

そして、これらの高機能特殊紙は現在世界中で最も関心の高い、大気汚染や水質汚染などの環境問題解決に寄与するグローバル製品として、自動車産業と水処理産業で役立っています。

令和4年~

「紙」から社会に貢献できるKAMIへ

阿波製紙は創業以来、豊富な水資源と山林資源に支えられ事業を営んでいます。

私たちの生活も同様に石炭、石油、天然ガスなどの自然エネルギー資源の営みにより自然と共生することにより成り立っています。しかしながら、今日では世界的人口増加による化石燃料の使用量増加で、地球環境への影響が指摘されています。この現状を私たちは自覚し、地球の恵まれた自然環境を何がなんでも自分たちの手で守り抜かねばなりません。

そのためには現在の主力製品に加え、再生可能なバイオマス資源、無尽蔵な太陽エネルギー資源、未利用の海洋資源などを活用するための機能材料開発により、持続可能な循環型社会の実現を目指したいと思います。

大気汚染、水汚染、エネルギー問題などの万国共通の課題を解決するために、阿波製紙のコア技術を活かした機能材料の開発に取り組むとともに、「環境との調和を目指した新しい市場ニーズに応える商品」の開発・製造を通じて未来の社会に貢献し続けていきます。

阿波製紙の製品の歴史

1916年~1960

書道用半紙、チリ紙(機械漉和紙)

1950年~1966

セルロイド原紙

1959年~1971

化粧板原紙

1959年~1975

パーチメント紙

1959年~2009

蚊取りマット用原紙、コースター用原紙他(厚物特殊紙)

1959年~

鉛蓄電池用セパレーター原紙

1960年~

耐熱クッション紙

1961年~

エンジン用フィルター

1968年~1995

建材用原紙(不燃・難燃壁紙他)

1971年~

ガスケット用原紙(素材の変更有)

1982年~

分離膜支持体紙

1982年~

PURELY(ポリエステルシート)

1982年~

ALT(ポリオレフィンシート)

1987年~2005

不燃ハニカム用原紙

1988年~

クラッチ板用摩擦材原紙

1989年~

建材用原紙(無機繊維)

1990年~

VOC吸着シート

1997年~

ワイヤーカット用フィルター

2007年~

NANOWOVEN(ナノウーブン)

2010年~

M-fine(マイクロフィルター)

2010年~

CARMIX(放熱フィン)