よくわかる阿波製紙
阿波製紙とは
阿波製紙は、1916年(大正5年)に機械漉和紙メーカーとして創業。阿波和紙の伝統を継承しながら、時代ニーズに合わせた製品の開発、製造、販売をおこない、機能紙・不織布メーカーへと成長を続けてまいりました。「KAMIにできないことはない」をスローガンに、これからも紙の領域を超えた価値を提案し続けてまいります。
創業
1916年
連結売上高
161億円
※2024年3月期実績
連結従業員数
640名
※2024年3月期実績の数値
何を作っている会社?
機能紙・機能材を製造しております。機能紙とは、書く、拭く、包む以外に、化学繊維、合成繊維、無機繊維、金属繊維、鉱物繊維など、多種多様な原料に、当社の培ったコア技術を加え、電気絶縁、導電、遮光、耐熱、防音、濾過、分離、吸着などの働きを持たせた紙をいいます。また、機能紙を加工し、製品に多様な機能を付与した機能材の製造もおこなっております。
自動車関連資材
製品内容:自動車の様々なパーツに用いる機能材
自動車関連業界において、自動車の動力部分に欠かすことのできない製品を長年にわたり製造・販売しております。主要な製品はエンジン用濾材、クラッチ板用摩擦材原紙、鉛蓄電池用セパレータ原紙などがあります。
水処理関連資材
製品内容:主として分離膜支持体用不織布やMBR用浸漬膜ユニットなど
水処理関連業界において、海水淡水化や超純水製造といった高度な水処理に欠かすことのできない分離膜支持体用の不織布の製造・販売をおこなっております。また、分離膜支持体用不織布の技術を活かして独自開発された廃水処理用MBR(膜分離活性汚泥法)浸漬膜ユニットM-fineの製造・販売をおこなっております。
一般産業用資材
製品内容:断熱材、熱拡散材、産業用濾材、CFRTPマットなど各種産業用途向け機能材
一般産業用資材として、食品用、電気・電子部品用などの各種産業用途向け機能紙の製造・販売を行っております。食品用は、主に加工食品の鮮度保持用に使用される脱酸素剤の包材として、電気・電子部品用は、主に電子機器などの断熱部材や放熱部材として使用されております。その他、主に耐熱プレス用の工程紙として使用される耐熱クッション材などがあります。
阿波製紙の強み
抄紙技術
当社では、高密度抄紙、少ロット抄紙、密度勾配抄紙、粗密抄紙、長繊維抄紙、低濃度抄紙、粉体定着など様々な抄紙技術を用いて製品を生み出します。
これらの抄紙技術は、当社が創業より市場のニーズに応じて設備の新設改良を行い、設備を駆使する力から培われてきたものです。
加工技術
当社では、様々な加工技術を用いて、シートに特殊な用途に合わせた機能を付与します。含浸加工、コーディング、熱圧着・接着剤加工、表面加工、仕上加工等の様々な加工が可能です。
評価技術
当社では、様々な評価技術を用いて、最終商品のニーズに応じた信頼できる製品を提供します。繊維や粉体の分散性、繊維長の測定、紙の強度などの原質試験を行い、抄紙適性の見極めを行う原質試験、原材料の同定や性能評価や環境負荷物質の調査、熱特性や化学特性、電気特性など様々な特性を調べることが可能です。
阿波製紙のこれから
環境負荷低減への取り組み
当社は創業以来、紙の可能性を追求し、多様な機能材との新結合を図ると同時に、環境との調和を目指した商品・サービスの提供を通じて人類・社会に貢献してまいりました。一方、こうした製品を作るために、当社は重油・ガスや電力を使って二酸化炭素を排出し、大量の水を使って水資源を消費し、さらには特殊な原料を使うがためにリサイクルできない産業廃棄物を排出するなど、大きな環境負荷をかけていることも認識し、責任ある対応を取っていく必要があります。当社は、製品の設計・製造に関して、環境にやさしい素材を組み合わせ、省エネルギー投資をおこない、その負荷を最小にする不断の努力を続けてまいります。
水力発電100%のCO2フリー電気の導入
2021年10月1日から本社本館及び研究所の電気を水力発電100%のCO2フリー電気へ変更いたしました。
水力発電100%のCO2フリー電気は、徳島県と四国電力株式会社による徳島県営水力発電所を活用した電力供給ブランド(『でんきでげんき!とくしまパワー』とくしま水力100%プラン)によるもので、導入により年間約200tのCO2が削減される見込みです。
人にやさしいECOオフィス
温暖化・省エネ対策の一貫として、本社事務所本館移転に伴い照明器具の最適配置による更なる省エネに取り組むとともに、機能性にも優れたオフィスを実現しました。
排水処理施設からでる汚泥の再利用
抄紙工程で発生する繊維クズ・樹脂・薬品などが混じった排水は、中間処理業者を通じてセメントの原材料や固形燃料として再利用されております。
成長への取り組み
第4次中期経営計画 投資計画(投資ベース)
第110期 2024年3月期(実績) |
第111期 2025年3月期(計画) |
第112期 2026年3月期(計画) |
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1. 増産設備投資額 新小松島工場 ※110億円 |
54億円 | 46億円 | ―億円 |
2. 維持設備投資 |
1.3億円 | 3億円 | 4億円 |
3. 研究開発投資 (内、設備投資) |
4億円 (0.2億円) |
6億円 (2億円) |
8億円 (4億円) |
4. DX投資 新基幹業務システム他 |
0.2億円 | 2億円 | 2億円 |
5. 人材投資 採用・研修・環境整備他 |
0.5億円 | 1億円 | 1億円 |
計 | 60億円 | 58億円 | 15億円 |