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【阿波製紙】潮変わり

お知らせ

≪目次≫ 
       
 01:[ ご挨拶] 今月の社長メッセージ
 02:[ コラム] わたしたちは、紙で未来をつくっています

【ご 挨 拶】
 潮変わり      代表取締役社長 三木 康弘

師走の候 クリスマスを経て一気に正月へと装い変えなど、忙しい季節となりました。
大掃除などは、気分が一新されると共に、身の回りの様々な変化への気づきにも繋がります。
一年を振り返り、やるべきこと、やりたかったこと、どれだけ出来たでしょうか。
来年に向けての抱負も考える時期となって来ました。

今年世界は、戦争という人間の未熟さを表す行為を止められず、平和への信頼がさらに損なわれたように思います。
一方気候変動問題は、COP28の会合にて何とか一定の合意が得られたことで、変化の促進が期待されます。
「およそ10年間で化石燃料からの脱却を加速する」「再生可能エネルギーを2030年までに現状の3倍に拡大する」と方向性が明記され、不透明感が和らぎました。
私たちも将来を見据えて、カーボンニュートラルに向けた具体策を描くことができるようになったと実感します。

そんな中わが日本は、岸田政権の支持率が下がり続け存続の危機に立っています。
一層の透明性と正しい道を進むことを期待しますが、過去の常識を疑い、おかしいものはおかしいと皆が普通に言える、「沈黙は金なり」から脱却する社会の変化が求められている様に思います。
業界常識、商売慣行、行政や学校法人含めて千載一遇の改善チャンスが訪れているのではないでしょうか。

マクロ的に来年を考えますと、欧米の金融引き締めが終わるなかで日本は金融緩和を終え、為替相場は円高傾向が進みそうです。
世界の経済は、中国不動産不況の影響も大きく左右し一層の混沌が懸念されます。
国内では、賃上げによる国民生活の底上げと防衛や子育て支援の拡充が重要な政策課題となり、大幅な歳出拡大も決定いたしました。

政治も経済も個人も自分都合のみならず相手さらに第三者の立場にも立ち、
潮の変化をしっかり捉えて、やるべき事をやり切っていかなければならないと思います。
潮とは海面の高さが周期的に高くなったり低くなったりすることで、満ちたり引いたり月の引力の影響を受け、更に太陽の影響も加わり大潮となったり、小潮となったりします。大潮の日は、流れる勢いも激しく小魚やプランクトンが大量に流され、エサにしている魚もたくさん寄ってくるそうです。

日本の経済社会は、来年大潮に向かって流れが動き出す潮変わりの年となるのではないでしょうか。魚のようにビジネスチャンスも増え、新たな狙いを定める年になると思います。
当社も自身が潮変わりし、大きな成長に向けた準備の一年にしてまいりたいと思います。皆様に於かれましても、どうぞ良いお年をお迎えください。 
有り難うございました。

【コ ラ ム】
 わたしたちは、紙で未来をつくっています   東京支店 参事 淀野 薫 

2022年10月に阿波製紙に入社し、東京支店で執務している淀野薫です。

当社に入る前は工作機械の海外営業に従事するキャリアが長く、サラリーマン人生30年の半分にあたる15年間をタイで駐在生活を送り、アジアの成長と共に自分自身の知見を広げてきました。

東京支店には東京営業課があり、主にエンジン用濾材を濾過器メーカー向けに販売しています。エンジン用濾材は、フィルターメディアと呼ばれることがあり、徳島事業所とタイ現地法人のThai United Awa Paper Co., Ltd.(TUA)の2拠点で生産され、日本のみならず、世界中のお客様へ供給されています。

毎日行われる朝礼では、支店メンバー持ち回りで新聞トピックスを発表します。自動車関連にアンテナを張っている営業メンバーからは、BEV(電動自動車)に関する話題提供が最近多いのです。 
というのも、ガソリン車や建設機械の内燃機関にはオイルフィルタやフューエルフィルタが使用され、東京営業課は安定供給による売上を確保してきましたが、BEVには内燃機関が無いので、フィルターメディアが使われることが無いからです。将来的なEV化の流れによるフィルターメディアの需要減少に対し、東京営業課は相当な危機感を持っているのです。

しかしながら、需要減少に対して手をこまねいていることは全く無く、紙製品を扱う商社に積極的なアプローチをかけて、当社が提案できる紙の引合いをもらう活動を東京営業課は推し進めています。

当社は、油や塵を濾過するフィルターメディアだけでなく、機能材(熱に強い、水に強い、液体を吸収・保持できる紙)も生産することができます。わたしたちは、紙に様々な機能や可能性を付加できるテクノロジカルカンパニーなのです。

最後に私事ですが、2024年1月からタイTUA社へ出向し、営業強化の任務に就きます。タイをはじめとしたアジア市場における内燃機関用フィルターメディアの拡販を図ると同時に、東京営業課との連携を深めながら、新しい紙の未来をつくっていきます。