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【2021年11月号】新しい資本主義

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 ≪目次≫ 
       
 01:[  ご挨拶 ] 今月の社長メッセージ
 02:[  コラム ] 研究開発部の取り組みについて
 03:[二ュース] 令和3年度稲荷神社祭ならびに創立105周年記念式典開催
 04:[二ュース] 組織変更のお知らせ
 05:[二ュース] 「第9回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」開催
 06:[二ュース] 「INCHEM TOKYO 2021」に出展

【ご 挨 拶】
 新しい資本主義        代表取締役社長 三木 康弘

 秋も深まり紅葉が見ごろの良い季節となりました。日本は世界的にも不思議なぐらい新型コロナウイルス感染が収束してきまして、国全体が恐る恐る元の日常に戻ろうとしています。マスク姿は既に常態となりましたが、第6波にはしっかり備えつつ季節を楽しみ、経済再生に向かっていきたいと思います。

 さて世界経済を見ますと原油先物価格が80ドルを超える上昇圧力の中、遂に米国を主として日中印などが協調した原油備蓄の放出が決まり、ガソリンをはじめとするインフレ圧力の抑制に踏み出しました。効果性に疑問の声も上がっていますが、明確なメッセージは次の対策も予想させます。為替相場は115円をつける円安傾向でもあり、少しでも原燃料価格が抑えられると有り難いですね。

 一方先の解散総選挙で勝利した岸田総理は、大型経済対策を打ち出すと共に、新しい資本主義を掲げられました。これは原丈人氏が提唱されている「公益資本主義」と言われる「企業が株主の短期的利益より中長期的な視点に立った経営を優先する社会を目指すものであり、株主だけでなく社員や地域、環境などへの貢献を通じて自らの価値を高め、持続可能な経済成長を実現する」考え方です。これは非上場企業や中小企業でも通ずるものであり、「分配なくして次の成長はない。成長と分配の好循環を実現し、国民が豊かに生活できる経済を作り上げていく」と総理は発言されています。是非この公益資本主義の精神を実現して頂きたいと願います。

 しかしながら企業に於いては、利益無くして分配は出来ません。
しっかりと自助努力で利益を出し、然るのちに公益に寄与して行く事が道理と言えます。  
 当社におきましては、コロナ禍の影響を未だ引き摺っておりますが、対策を講じると共に独自の素材技術を革新して高機能商品を開発し、コロナ禍で加速された変化に対応していきたいと思います。
今月は創立105年の式典を行い今後の発展を誓い合いました。そして特にこれからの自動車のEV化や水資源の循環利用に貢献する事は、SDGsと共通するビッグチャンスであり新たな成長のエンジンにしようと掲げています。

(令和3年度稲荷神社祭ならびに創立105周年記念式典開催)
 ⇒ https://www.awapaper.co.jp/news/info/456.php

(「第9回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」開催)
 ⇒ https://www.awapaper.co.jp/news/info/458.php

(「INCHEM TOKYO 2021」に出展)
 ⇒ https://www.awapaper.co.jp/news/info/454.php

 阿波製紙は持続可能な開発で、地球上の誰一人取り残さない、より良い世界を目指して参ります。

【コ ラ ム】
研究開発部の取り組みについて     研究開発部長 大坂 勝巳 

 アフターコロナになりましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
 緊急事態宣言が明け、研究開発部も徐々に県外に出張できるようになり、訪問による案件対応とWebを活用した案件対応の両者で研究開発を行っております。

 現在、研究開発部は四課体制で運営しております。
 研究開発一課は自動車用フィルター関係及び合成繊維紙関係、研究開発二課は一般産業用資材として主に無機粉体紙関係、これらは一課、二課共に既存品の改善・改良は元より、お客様の創造的分野の開発にも携わっています。要素技術課は、当社コア技術のシンカ、及び、時間軸の長い多用途展開に重点を置いたテーマ開発を行っています。
 知的財産課は、当社の販売する製品はもとより、新規開発品の知的財産保護や知的財産戦略の立案を担当しています。

 既に皆様ご存知と思いますが、自動車の電動化が急速に進んでいくことが予想されております。このような中、かねてより開発に取り組んできた車載リチウムイオンバッテリーの熱対策材料としてM-thermoの商品化を致しました。
 M-thermo断熱材は、当社コア技術を用い、既存市場とは異なる他用途への展開で商品化を行いました。また、導電系と絶縁系の2種類でラインナップされているM-thermo熱拡散材は、黒鉛紙のコア技術を用いて商品化を行っております。

 今回は、特に要素技術の一つであるセルロースナノファイバー(以降、CNFと略します)の取り組みをお知らせします。CNFはセルロース繊維をナノレベルまで細かく解繊することで生まれる最先端のバイオマス素材です。主に植物繊維由来であり 『環境負荷が小さい』『軽量』『高弾性』『高強度』『ガスバリア性が高い』などの特徴を持っておりサスティナブルな原料として用途開発を進めています。
 当社ではCNFの単一配合品や大量生産を目指すのではなく、他種の材料を併用しながら、CNFを調整・配合し、目的にあった様々な特徴を発現できるよう取り組んでいます。
 また上記以外のナノファイバーとして植物繊維由来でないもの、カーボン系、合成繊維系も研究を進めており、その特徴をいかした活用を検討しています。

 一方、CFRTP(炭素繊維強化熱可塑性プラスチック)では、軽量化、高剛性、易成型性を付与したマット材(プレス前のシート)、及びプレス品について幅広い分野における材料の開発を進めています。またリサイクル炭素繊維の使用も検討を行っています。
 2020年10月に日本政府が発表した「2050年カーボンニュートラル宣言」に則り、当社でも脱炭素社会を実現するため、環境負荷低減商品の開発に注力していく所存です。

【今月のトピックス】

■ トピックス 1  
 令和3年度稲荷神社祭ならびに創立105周年記念式典開催
当社は、11月10日、恒例行事である稲荷神社祭ならびに創立105周年記念式典を本社・徳島工場にて開催いたしました。
  → https://www.awapaper.co.jp/news/info/456.php

■ トピックス 2  
 組織変更のお知らせ
当社は、12月1日付で組織変更を行いますので、お知らせいたします。
   → https://www.awapaper.co.jp/news/info/457.php

■ トピックス 3  
 「第9回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」開催
当社は、11月19日、「第9回阿波製紙グループ みんなのKAIZEN発表会」を開催いたしました。
   → https://www.awapaper.co.jp/news/info/458.php

■ トピックス 4  
「INCHEM TOKYO 2021」に出展
 当社は、産業プラントにおける水処理技術の専門展示会 第11回産業向け
 水処理対策展(水イノベーション)に膜分離活性汚泥法用浸漬膜ユニット
  M-fine のブースを出展いたしました。
   → https://www.awapaper.co.jp/news/info/454.php