抄紙技術

原料調整

原材料や薬品を調整する工程です。調整により紙の基本構成が決まります。

ワイヤーパート

紙料をワイヤー上にのせて最初に脱水する工程です。最初に紙としての形態が整えられます。

ドライヤーパート

ワイヤーパートで脱水されたシートを乾燥させる工程です。

当社では、高密度抄紙、少ロット抄紙、密度勾配抄紙、粗密抄紙、長繊維抄紙、低濃度抄紙、粉体定着など様々な抄紙技術を用いて製品を生み出します。

これらの抄紙技術は、当社が創業より市場のニーズに応じて設備の新設改良を行い、設備を駆使する力から培われてきたものです。当社の技術工程「原料調整」、「ワイヤーパート」「ドライヤーパート」を紹介いたします。

高密度抄紙: 原材料を調整することにより高密度な紙ができます。
小ロット抄紙: 原材料の仕込量500kg程度から量産対応ができます。
（製品の仕様の条件により異なります）
粗密抄紙: 同一紙面上で密度の低いものと高いものを交互に抄紙できます。
長繊維抄紙: 合成繊維等の繊維長10mm前後の長いものまで抄紙できます。
低濃度抄紙: 極めて低濃度な紙で抄紙することができるため分散性が良く、均一な地合の紙を製造することができます。
そのため、合成繊維などの長繊維の原料を製造することができます。
粉体定着: 主原料に粉体を定着させて抄紙できます。

原料調整

原料調整は、原材料や薬品を調整する工程です。調整により紙の基本構成が決まる重要なパートです。当社では、原料調整技術「異種原料抄き合わせ」、「複合材料配合」などにより様々な機能を付加した製品を作ります。

配合組成が異なるものを別々に原料調整することができるため、コンビネーション方式で二層に重ね合わせることができます。

炭素繊維、黒鉛、活性炭、タルク、珪藻土、アラミド繊維、ガラス繊維等を添加することにより様々な機能を付加することができます。

ワイヤーパートは、紙料をワイヤー上にのせて最初に脱水する工程で最初に紙としての形態が整えられる重要なパートです。当社では、「円網」「長網」「傾斜フォーマー」「コンビネーション」を活用することにより様々な特徴を持った製品ができます。

格子状円筒（シリンダー）に網をはったフォーマーで、水位差によって円網の表面に紙層が形成されます。多層にすることにより均一な紙層の形成が可能です。
薄い紙から多層の板紙のように厚い紙まで可能です。

走行するエンドレスの長いワイヤーをロールからロールまで張ってあるフォーマーで、紙料はワイヤーの上に流し出され、水を脱水することにより紙層が形成されます。
一層である程度、厚い紙を作ることができます。

走行するエンドレスの長いワイヤーに傾きを持たせたフォーマーです。濃度を薄くすることができるため合成繊維などの長繊維を均一に分散することができます。不織布のような風合いを持たせたいときに適しています。

円網と長網など複数基のワイヤーを設置し、それぞれのワイヤーで紙層形成されたシートを重ね合わせることができます。
それぞれのシートの特長を組みあせることが可能です。

ドライヤーパートは、ワイヤーパートなどで脱水されたシートを乾燥させる工程です。
当社では、ヤンキードライヤー、アフタードライヤー、バンドドライヤーを用います。

直径2m以上の大径の円筒を持ったドライヤーで、円筒に蒸気を入れて、その熱で乾燥をします。ドライヤー表面は研磨加工がされており、紙の乾燥面に光沢がでるようになっています。

多くの円筒をもったドライヤーで、水分を少しずつとることにより均一に乾燥することができます。

エンドレス金網を用いて熱風を上下から当てて乾燥します。
不織布に似た風合いを持たせることができます。