お客様の声

Vol.1

前編

製品
M-thermo断熱材  / M-thermo熱拡散材
営業担当
阿波製紙株式会社 事業開発部 開発営業課 濱田早紀

阿波製紙からの素材提供でリチウムイオンバッテリーの安全性向上に貢献する製品の開発が実現

お客様紹介

左:日昌株式会社 エレクトロニクス事業本部 林良太郎様
右:阿波製紙株式会社 事業開発部 開発営業課 濱田早紀さん

日昌株式会社

1958年設立。本社は大阪府大阪市。自動車、エレクトロニクス関連を中心とした幅広い業界でフィルム、粘着テープなどの二次加工製品の製造と販売を行う。国内のほか、東アジア、南アジア、ヨーロッパに11社の海外現地法人を構え、グローバルに事業を展開。

優れた断熱性を持つ高機能性シート

日昌の製品「断熱材」は、温室効果ガスの排出削減につながることから世界的に普及が進む電気自動車の、安全性向上に寄与する高機能性シートです。電気自動車の動力源となるリチウムイオンバッテリー本体やその周辺部材に貼り付けることで、バッテリーの温度上昇を抑える、または熱を逃がすといった効果を発揮します。

研究開発は2016年にスタートし、2020年1月に量産化しました。阿波製紙さんには、断熱の役割を果たすM-thermo断熱材をご提供いただいています。

日昌はもともとエレクトロニクス関連部品を中心とした事業を展開しており、現在は車載ディスプレイや自動運転などにかかわる部品を多く取り扱っています。しかし当製品の研究開発が動き出した2016年頃は、自動車産業への本格的な進出が社内で検討され始めたばかりの時期でした。

デジタル技術の発展に伴い、自動車の各パーツにおいて電子部材の需要が伸びる見込みは十分にあったものの、当時の私たちにとってこの業界は未知の領域。「断熱材」は、今の事業展開につながる端緒をひらいた製品の一つという位置付けです。

自動車業界に対する知見が期待と信頼の根拠に

阿波製紙の担当者の方と最初にお会いしたのは2017年です。自社製品の加工を日昌に依頼したい、というご用件でした。その担当者はとても気さくな方でしたので、思いのほか会話がはずんだ商談だったと記憶しています。

リチウムイオンバッテリーの断熱材に使える素材がないかと相談を持ち掛けたのもこのときでした。雑談の中で出た別商材の話でしたが、その担当者の方は適したサンプルを後日すぐに届けてくださったのです。開発に焦りを感じていたタイミングでしたので、迅速な対応に期待が高まりました。

それからは、たびたび連絡を取り合うようになっています。進捗をこまめに伝えたり、製品の納入先となる顧客からの要望について協議したりと、かなり綿密なコミュニケーションを取っていました。

エンジン用のフィルターやバッテリーのショートを防ぐセパレーターといった各種の自動車関連部品を幅広く手掛ける阿波製紙の実績と、業界に対する深い知見も頼りになりました。自動車業界ならではの厳しい品質基準をクリアするにあたっては、その知見を存分に発揮していただいたと感謝しています。

営業担当

阿波製紙株式会社 事業開発部 開発営業課 濱田早紀

座右の銘は「一期一会」です。お客様との出会いは一度きりだと思って、ご要望には丁寧にお応えできるよう心掛けています。どんなときでも、感謝の気持ちを忘れずに行動していきたいと思います。

製品について

M-thermo断熱材

日昌様に提供した製品。柔軟で弾力性があり、ロール形状での加工性やハンドリングに優れている。900℃の高温化でも保形成を維持。

M-thermo熱拡散材

アルミの2分の1程度の比重で、アルミ箔と同等の放熱性能を発揮。様々な形状への加工が可能なしなやかさを持つ。半導体や電子部品の熱対策に利用できるため、日昌様との今後の展開が検討されている。

本記事内の製品に関してのご質問やお問い合わせは以下のフォームよりお気軽にお問い合わせください。